■NMNと長寿について

高齢化社会が加速し、医療が発達してきている現代では、「不老不死」は幻想ではなく、ある程度現実的なものであるといえます。

少なくとも「健康長寿」という言葉は、広く使われるようになり、実現させている方も多く見かけるようになりました。

いかに健康的に年を重ねるかが重要視される時代に入ったのです。

 

では、「健康長寿」を実現するにはどうしたらいいのでしょうか。

ここでキーワードになるのが、注目の成分「NMN」です。

 

「NMN(ニコチンアミド・モノヌクレオチド)」は、「老化を鈍らせ、寿命を延ばす可能性のある物質」と考えられています。

もともとヒトの体内にある物質で、「NAD(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド)」の素となる成分です。

「NMN」が体内に十分にあると「NAD」の量も増え、「NAD」が増加するとサーチュイン遺伝子が活性化すると考えられています。

 

「サーチュイン遺伝子」は「夢の遺伝子」あるいは「長寿遺伝子」「若返り遺伝子」とも呼ばれる物質で、老化による体へのさまざまな悪影響を抑制したり予防したりする働きが期待できます。

ただ残念なことに、誰もが体内に「サーチュイン遺伝子」を持ちながらも通常は眠った状態で、期待するような働きはおこなわれていません。

 

加齢によって減少する「NMN」を十分に摂取する

「NAD」が増加し、眠っているサーチュイン遺伝子を活性化する

「サーチュイン遺伝子」が活性化して生活習慣病の予防や免疫の活性化、活性酸素の除去といった老化による体への悪影響を軽減

 

このような流れでの「健康長寿」の実現に期待が寄せられているのです。

 

「NMN」の効果については、マウスによる実験がおこなわれています。

ワシントン大学の今井眞一郎教授による実験では、糖尿病のマウスに「NMN」を1週間投与したところ血糖値が正常な数値まで下がり、丸く太った体は健康的なスリムなものへと変化しました。

これは、加齢により低下した膵臓の機能が復活して糖尿病を改善させたと考えられます。

長寿研究の第一人者として知られるハーバード大学のシンクレア教授の実験では、ヒトでいう60歳にあたるマウスに22か月「NMN」を飲ませたところ、細胞の活性化がみられました。

その活性化レベルは、ヒトでいう20歳相当です。

細胞が若返ったと考えることができるでしょう。

 

この他にも、「健康長生」にプラスとなるような「NMN」の働きがさまざまな実験からわかっています。

「NMN」が直接的に働きかけるものではありませんが、眠っているサーチュイン遺伝子に働きかける「NAD」が必要で、実は「NAD」は摂取しても吸収されません。

その点からも「NMN」摂取による長寿効果が大いに期待されます。